3.内部統制
最近増えてきているのが、「内部統制上の理由もあり棚卸しの外注が必要」というご要望です。
外部監査、社内の内部統制部からの指示だそうです。
3-1 第3者が実施するという透明性
棚卸し資産には利益調整に利用されやすいという性質があります。
棚卸しの結果、本来の実在庫よりも多かった or 少なかったとしても、
処理すれば財務諸表上で利益を減らしたり増やしたり、
容易に操作出来てしまうためです。
第3者である棚卸業者にご依頼される理由はそこにあります。
棚卸業者からすれば、『精度の高い棚卸し』をすることが存在意義なためです。
在庫を多くする、少なくする事は立場上不要ですし、
信頼問題にかかわりますので致しません。
かつ、棚卸し開始前に、事前打合わせで「監査」の取り決めをして、
棚卸し作業中に精度管理を実施できます。
これは、検査、抜出チェック、サンプリング、テストカウントなど
企業様により呼び方はまちまちですが、全商品のうち数か所、
棚卸し精度を確認する事を指します。
手順は、
(1)まず弊社が監査該当箇所の棚卸結果を印刷します。
(2)店舗の方が現物の商品と、その結果に記載されている
弊社でカウントした棚卸結果を確認します。
(3)両社の確認後、サインを頂きます。
このような手順で、棚卸し作業中に精度管理もできます。
中には、税務署などに提出する「監査」の証拠とするため、
このペーパーを棚卸し帳票の一部として保管しているお客様もいらっしゃいます。
いわゆる、棚卸し業者に丸投げしているのではなくて、
店舗としても棚卸し業者をチェックしているという証明のためだそうです。